【腰痛②】ランニングは腰に悪い?実は椎間板に良い可能性も!
久々に腰痛に関する投稿、第2弾です。
「腰痛があるから、運動は控えた方がいい」
「ランニングは腰に負担がかかるから良くない」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。
近年の研究では、適度なランニングが腰の椎間板に良い影響を与える可能性が報告されています。
今回は、腰痛とMRI画像の関係、そしてランニングの意外な効果について解説します。
① 腰痛がなくてもMRIでは異常が見つかる
実は、腰痛がまったくない健康な人でも、腰椎MRIを撮影すると椎間板の変性や膨隆などが見つかることは珍しくありません。
2015年の研究では、腰痛のない人でも、次の割合で椎間板の変性が認められました。
| 年齢 | 椎間板変性の割合 |
| 20歳 | 37% |
| 30歳 | 52% |
| 40歳 | 68% |
| 50歳 | 80% |
| 60歳 | 88% |
| 70歳 | 93% |
驚くことに、50歳では約80%、70歳では約93%に椎間板の変性が認められています。
つまり、「MRIで異常がある=腰痛の原因」とは限らないのです。
MRI画像だけでなく、実際の症状や診察所見と合わせて判断することが大切です。
② ランニングは椎間板に良い!
2017年、科学誌 Scientific Reports に興味深い研究が発表されました。
「Running exercise strengthens the intervertebral disc(ランニング運動は椎間板を強化する)」
この研究では、
日常的にランニングをしている人では、運動習慣のない人と比較して、
✔︎椎間板の水分量やプロテオグリカン含有量が多い
✔︎長距離ランナーでは椎間板がむしろ厚い
という結果が報告されました。
プロテオグリカンは、椎間板の水分を保持し、クッションとしての働きを支える重要な成分です。
つまり、ランニングは椎間板を傷めるものではなく、むしろ椎間板の健康維持に役立つ可能性があるということです。
③ 腰痛がある人もランニングしていい!
腰痛には、筋肉由来の痛みから、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など、さまざまな原因があります。しかし、慢性的な腰痛に対しては、適切な運動療法が重要であることがわかっています。
「腰痛だから安静」ではなく、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
まずはウォーキングから始めるのも良いでしょう。
運動は精神状態にもよい作用を生みます。慢性腰痛は精神状態の影響も受けます。実際、運動習慣のある方は、腰痛持ちが少ないです。
④ 腰痛が続く方は脊椎専門医へ
腰痛の多くは、必ずしも重大な脊椎疾患が原因ではありません。
一方で、痛みが長引く場合や、足のしびれ・歩行障害を伴う場合には、専門的な診察が必要です。
稲沢市のミライエ脳神経クリニックでは、脊椎脊髄外科専門医・技術指導医が腰痛、坐骨神経痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などの診療を行っています。
院内にはMRIを完備しており、必要に応じて当日の検査・結果説明にも対応しています。
稲沢市・一宮市周辺で腰痛や足のしびれにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
- Brinjikji W, et al. Systematic Literature Review of Imaging Features of Spinal Degeneration in Asymptomatic Populations. AJNR. 2015.
- Belavý DL, et al. Running exercise strengthens the intervertebral disc. Scientific Reports. 2017;7:45975. DOI: 10.1038/srep45975.