骨粗鬆症とは、骨の密度が低下し、骨がスカスカな状態になる疾患です。自覚症状のないまま進行し、日常の小さなケガで骨折してしまうことがあります。「ただの骨の病気」と軽く考えられがちですが、骨折・寝たきりを通じて寿命にも影響する疾患です。ミライエ脳神経クリニックでは、骨密度検査と専門的な画像診断をもとに、患者さんの生活背景に合わせた治療を提案しています。
当院の骨粗鬆症における特徴
脊椎専門医として骨折を予防・早期発見します
骨粗鬆症の最大の問題は、骨折(特に脊椎圧迫骨折)です。院長は脊椎手術を1000件以上執刀した脊椎専門医として、骨粗鬆症による骨折の治療・予防に深く関わってきました。「骨粗鬆症の診断と治療が寝たきりを防ぐ」という強い信念のもと、積極的な治療を推進しています。
院内でDEXA法骨密度検査が受けられます
骨密度の測定にはDEXA(二重エネルギーX線吸収法)が最も精度の高い方法です。当院では「ALPHYS LF」による腰椎・大腿骨の骨密度検査を院内で実施しています。他院の外来でDEXA検査が受けられずに困っていた方も、受診当日に検査・診断・治療提案まで一貫して対応します。
患者さんの生活に合わせた継続しやすい治療を提案します
骨粗鬆症の治療は効果の高い薬ほど費用負担が大きくなる傾向があります。当院では「常に最も高価な薬を使うべき」とは考えていません。患者さんの生活背景・転倒リスク・自己注射への意向などを踏まえ、長く継続できる現実的な治療法を一緒に考えます。
骨粗鬆症とはどんな病気か
骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化によって骨が脆くなる疾患です。最大の原因は加齢ですが、食生活(カルシウム・ビタミンD不足)、運動不足、喫煙、糖尿病なども発症に関わります。
特に閉経後の女性では、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によって骨が急速に脆くなるため、注意が必要です。骨粗鬆症の発症頻度は女性が男性の約2倍といわれています。
自覚症状がほとんどないまま進行するため、「骨折して初めて気づいた」というケースが非常に多い疾患です。
骨粗鬆症の診断
骨密度検査(DEXA法) 腰椎・大腿骨の骨密度を測定し、若年成人(20〜44歳の平均値)と比較して70%未満の場合に骨粗鬆症と診断されます。
レントゲン検査 骨の変形・圧迫骨折の有無を確認します。
血液検査 カルシウム値・腎機能・ビタミンD値・骨代謝マーカーなどを確認し、原因や合併症を評価します。
骨折の経験がある方・50歳以上の女性の方は、まず骨密度検査を受けることをおすすめします。骨折の既往があり骨粗鬆症が疑われる場合は、保険診療で検査が可能です。
骨粗鬆症の治療
薬物療法
内服薬として、骨吸収を抑えるビスホスホネート製剤(週1回・月1回)、ビタミンD製剤、活性型ビタミンD3製剤などがあります。
注射薬として、半年〜1年に1回の注射薬、月1回クリニックで行う注射薬、週2回の自己注射薬(ご自宅で実施)があります。医学的根拠(エビデンス)が最も強いのは週2回の自己注射薬や一部の月1回注射薬であり、骨密度の改善と骨折リスクの低減効果が証明されています。
ただし、効果が高い薬ほど費用負担が大きくなる傾向があります。歩行がしっかりしていて転倒リスクが低い方や、自己注射に抵抗のある方には、患者さんのご希望と生活状況に合わせた治療を提案します。大切なのは、長く継続できる治療法を選ぶことです。
生活習慣の改善
適度な運動(骨に一定の負担をかけることが骨を強く維持するために重要)、バランスのとれた食事(カルシウム・ビタミンD・たんぱく質の摂取)、日光を浴びる習慣(ビタミンDの活性化)が骨粗鬆症の治療・予防に重要です。薬物療法と合わせて、生活習慣の見直しもしっかり取り組みましょう。
骨粗鬆症予防のための生活習慣
骨密度を維持・向上させるための習慣として、毎日の食事でカルシウムを意識して摂取すること(乳製品・小魚・大豆製品など)、週3〜4回の適度な運動(特に骨に負荷がかかるウォーキング・スクワットなど)、1日15〜30分程度の日光浴(季節・体型により異なります)、禁煙(喫煙は骨密度を低下させます)が効果的です。
よくある質問
- 骨粗鬆症の治療は
いつまで続ける必要がありますか? - 骨粗鬆症は慢性疾患であり、多くの場合は長期間の治療継続が重要です。骨密度が改善しても、治療を中断すると再び低下することがあります。定期的な骨密度検査で効果を確認しながら、医師と相談して治療を続けてください。
- 牛乳を毎日飲んでいれば
骨粗鬆症にはなりませんか? - カルシウムの摂取は骨粗鬆症予防に重要ですが、それだけで完全に予防できるわけではありません。ビタミンDの摂取・日光浴・運動習慣・加齢・ホルモンバランスなど多くの要因が関係します。
- 骨粗鬆症の治療を始めると
すぐに骨折しなくなりますか? - 薬物療法により骨折リスクは低下しますが、治療開始直後から完全に骨折を防げるわけではありません。効果が現れるまでに数ヶ月かかることが多く、継続することが重要です。転倒防止(室内の環境整備・適切な靴の選択など)と並行して取り組んでください。
- 男性も骨粗鬆症に
なりますか? - はい、男性も骨粗鬆症になります。女性ほど頻度は高くないものの、70歳以上の男性では4〜5人に1人が骨粗鬆症といわれています。生活習慣病(糖尿病・慢性腎臓病)やステロイド薬の長期服用などが男性の骨粗鬆症リスクを高めます。
- 骨密度検査は
保険で受けられますか? - 骨折の既往があり骨粗鬆症が疑われる方、または特定の条件を満たす方は保険診療での骨密度検査が可能です。症状のない方の予防目的での検査は自費となりますが、当院の脊椎ドック(せぼねドック)に組み込まれています。