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ミライのための健康コラム

2026/06/08

頭痛薬の使い過ぎで起こる「薬剤乱用頭痛」

頭痛はとても身近な症状です。
頭痛には、吐き気を伴う片頭痛や、頭を締め付けられるような緊張型頭痛などさまざまな種類があります。多くの頭痛は命にかかわることがなく、つらい時はつらいものの、調子いいときは無症状になります。

そのため、
「寝不足だから」「いつもの頭痛だから」
そう思いながら、病院を受診せず、市販の頭痛薬でやり過ごしている方も少なくありません。
忙しい中で受診するのは手間がかかりますし、そのお気持ちはよく分かります。
実際、頭痛薬の使用回数が少なく、市販薬で問題なくコントロールできている方であれば、それほど心配する必要はありません。
しかし、頭痛とうまく付き合っていくためにも、頭痛薬の飲み過ぎが原因で頭痛が悪化することがあることは知っておいていただきたいと思います。

頭痛薬の使い過ぎで起こる「薬剤乱用頭痛」
薬を頻繁に使用し続けると、脳が痛みに敏感な状態になり、逆に頭痛が起こりやすくなってしまうことがあります。
これを薬剤乱用頭痛(Medication Overuse Headache:MOH)といいます。
「乱用」と聞くと依存症のような印象を受けるかもしれませんが、そういう意味ではありません。
頭痛を何とかしようとして薬を使っているうちに、結果として薬の影響で頭痛が慢性化してしまう状態です。

頭痛がするから薬を飲む

薬が切れるとまた頭痛がする

さらに薬を飲む。薬が切れるとまた痛む。

もとの頭痛に加えて薬剤乱用頭痛も起こる

という悪循環に陥ってしまい、頭痛のコントロールが難しくなっていきます。


では、どれくらい薬を使うと「使い過ぎ」といえるのか。
『頭痛の診療ガイドライン』では、薬の過剰使用について次のような基準が示されています。

✔︎ロキソニンやカロナールなどの一般的な鎮痛薬
月15日以上の使用
それが3か月以上続いている
✔︎トリプタン製剤や複合鎮痛薬など
月10日以上の使用
それが3か月以上続いている

少しややこしいですが、
「頭痛薬を月に10日以上使っている方は要注意」
と覚えていただければ十分でしょう。
市販薬が効きにくくなってきた方や、頭痛薬を持ち歩かないと不安な方は注意が必要です。
頭痛薬を月10日以上使っている方は、一度専門医へ相談することをおすすめします。

頭痛治療というと、「頭痛薬を飲むこと」をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし現在では、
・片頭痛の予防薬
・CGRP関連薬
・漢方薬
・頭痛のタイプに合わせた治療

など、さまざまな治療法があります。

近年は頭痛治療の選択肢が大きく増え、以前よりも良好なコントロールが可能になってきました。
適切な治療によって頭痛そのものの回数を減らすことが最も重要であり、結果として頭痛薬の使用回数を減らし、薬剤乱用頭痛から抜け出すことが期待できます。

危険な病気が隠れていることも
頭痛のほとんどは命に関わるものではありません。
しかし、
・突然起こった激しい頭痛
・今まで経験したことのない頭痛
・手足のしびれや麻痺を伴う頭痛
・ろれつが回らない頭痛
・意識障害を伴う頭痛

などは、脳卒中や脳腫瘍、くも膜下出血などの重大な病気が隠れていることがあります。
頭痛にお悩みの方は、一度はMRI検査を受けていただくことをおすすめします。
「片頭痛だと思っていたら、実は脳の病気だった」
なんてことはあってはいけませんし、その場合、原因疾患を治療しなければ頭痛の改善は望めません。


「いつもの頭痛だから」と我慢していませんか。
特に、
✓ 頭痛薬を飲む回数が増えている
✓ 月に何度も頭痛が起こる
✓ 市販薬が手放せない
✓ 頭痛の原因が気になる
という方は、一度専門医にご相談ください。

ミライエ脳神経クリニックでは、MRI検査による脳疾患の評価とともに、頭痛の種類に応じた適切な治療をご提案し、稲沢市をはじめ地域の皆さまの頭痛のお悩みにお役に立てればと考えています。
正しく診断し、頭痛の回数を減らすことで、頭痛薬に頼り過ぎない生活を目指しましょう。

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