愛知県稲沢市稲島東1丁目40番1

月〜土 9:00-12:00 / 月・火・金 14:00-17:00 / 木 15:00-19:00

Menu

ミライのための健康コラム

2026/05/18

腰痛① 腰痛の基本の考え方

みなさん、こんにちは。
今回は、多くの方がお悩みの「腰痛」について、まずは基本的なお話をしたいと思います。

さて、腰痛を理解するうえでまず大切なのは、腰痛を「痛みが続いている期間」で分けて考えることです。
腰痛は大きく、

・急性腰痛
・慢性腰痛 

の2つに分けられます。
同じ「腰痛」でも、この2つは原因や治療の考え方が大きく異なります。

日本の腰痛診療ガイドラインでは、

・急性腰痛:発症から4週間未満の腰痛
・慢性腰痛:発症から3か月以上長引く腰痛

と定義されています。
(4週間以上3か月未満の「亜急性期腰痛」もありますが、今回は分かりやすく省略します)

なお、ここでお話しするのは、レントゲンやMRI検査で
椎間板ヘルニア・骨折・すべり症などの明らかな原因となる病気がない腰痛を前提としています。
このような腰痛は「非特異的腰痛(ひとくいてきようつう)」と呼ばれます。
一方で、明らかな腰椎疾患がある場合は、その治療が優先されることがあります。
そのため、MRI検査をこれまで受けたことがない方は、一度は検査を受けておくことをおすすめします。

急性腰痛について

急性腰痛とは、いわゆる「ぎっくり腰」です。誰にでも起こり得る、ごく身近な腰痛です。
重い物を持ち上げた時や、体をひねった瞬間などに突然発症し、強い痛みのため動けなくなることもあります。
軽症であれば歩行できますが、重症の場合は寝返りすら困難になることも珍しくありません。場合によっては入院が必要になることもあります。
しかし、急性腰痛の多くは自然経過が良好です。
時間の経過とともに改善していくことが多く、一般的には2〜3週間ほどでかなり楽になることが多いです。
その間のつらい症状を和らげるために、

痛み止め
湿布
コルセット

などを使用します。
痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で少しずつ体を動かしていきます。
急性腰痛は基本的には予後の良い腰痛です。

慢性腰痛について

一方で、慢性腰痛は治療がとても難しく急性腰痛に比べて予後は不良です。
日常診療では、次のような患者さんをよくお見かけします。
「何度も整形外科を受診して、レントゲンを撮ったが、

“年相応の変形ですね“
“椎間板がすり減っています“
“軽いヘルニアがあります“
“年齢のせいですね“

などと言われ、痛み止めを処方され使っているものの、あまり良くならない。」
MRI検査まで受けていても、はっきりとした原因が分からないことも多くあります。
しかし、これは決して珍しいことではありません。
慢性腰痛は、画像検査だけでは原因が分からないことが多い病気です。
そのため、正しい診断のためには、脊椎専門医による診察が重要になります。
腰痛でお悩みの方は、ぜひ一度専門医に相談してみてください。

慢性腰痛の本当の特徴

もちろん、加齢・筋力低下姿勢の悪化なども腰痛に影響します。
しかし、慢性腰痛で重要なのは「心理社会的要因」の関与です。
これは腰痛診療ガイドラインにも明記されている重要なポイントです。
簡単に言えば、ストレスが大きいほど、腰痛は慢性化しやすいとされています。

また、職業との関連もよく知られています。
以下の職業では、腰痛持ちの方が多いことが知られています。

運輸業(トラック運転手・配送業など)
清掃業
看護、介護職

これらの職業では、

中腰姿勢が多い
重い物を持つ
長時間同じ姿勢になる

など、身体的負担が大きいことが原因の一つです。
さらに、

夜勤が多い
精神的ストレスが大きい
仕事の満足度が低い
単調な作業が続く

といった心理的要因も、腰痛に深く関与していると考えられています

他には、

やせすぎ、または太りすぎ
うつ状態、認知機能障害
睡眠不足
運動不足

なども、慢性腰痛との関連が指摘されています。
つまり、慢性腰痛は単なる「腰の病気」ではなく、生活全体が深く関係している病態なのです。

治療の本質はどこにあるのか

このような背景を考えると、慢性腰痛を痛み止めだけで改善させることは簡単ではありません。
患者さん一人ひとりで原因が異なるため、生活全体を少しずつ整えていくことが重要になります。
例えば、

・ストレスを減らす
・睡眠をしっかり取る
・運動習慣をつける
・長時間の中腰姿勢を避ける
・リラックスする時間を作る

といったことも、とても大切です。
原因が複雑であるからこそ、慢性腰痛は治療が難しいのです。

当院の考え方

当院では、必要に応じて、

・MRI検査
・痛み止めの処方
・生活指導
・慢性腰痛に対するアドバイス

などを行います。
特に、これまでMRI検査を受けたことがない方には、一度検査を受けていただくことをおすすめします。
しかし、慢性腰痛で最も重要なのは、患者さんご自身の日常生活です。
「薬だけで腰痛を治す」という考え方だけでは、改善が難しいことも少なくありません。
生活習慣を少しずつ見直しながら、腰痛とうまく付き合っていくことが大切です。
当院が、みなさんの腰痛改善のお力になれれば幸いです。

最後に

今回は腰痛の基本的なお話をしましたが、腰痛は医師にとってもまだ分かっていないことが多い、非常に奥深い分野です。
ぜひみなさんにも知っておいていただきたい、とても興味深い報告もあります。
次回は、腰痛をさらに深く理解するために知っておきたい内容について、ご紹介したいと思います。

 

診療時間

アクセス

WEB予約24時間受付

TEL予約診療時間内対応